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2018年6月

ぼくたちが得意なこと、苦手なこと | Basisについて

ぼくたちが得意なこと、苦手なこと

よくお客様からぼくたちの職業は家具デザイナーですか?と聞かれることがあります。 たしかにとっても広い意味では家具デザイナーとも言えなくはないですが、デザイナーというよりは、翻訳家や編集者のようなイメージをもって普段仕事をしています。つまり、お客様の頭の中にあるふんわりしたイメージを、「そうそう、こんな感じ!」な形に翻訳して、「なるほど、そうきたか〜。」と、20%増しぐらいのおまけをつけて期待にお答えできるようにいつも心掛けながらご提案しています。 ぼくたちが得意なことは、お客様が求めているオーダー家具やオーダーキッチンの手がかりとなるイメージや言葉をできる限り集めた上で、これまで培ってきた専門的な知識を加えながら、見た目と使い勝手をちょうどいいバランスで形にすることです。 この「見た目と使い勝手のちょうどいいバランス」というのが、オーダー家具やオーダーキッチンを永くお使い頂くためにとても大切なポイントだと思っています。 イメージとしては、「見た目」と「使い勝手」を同時に考えるというより、「使い勝手」を中心にカタチを考えて、「見た目」を整えるような感じです。 また、流行している形や色を取り入れるあまり、時間が経つごとに見た目が飽きてしまい、まだまだ使えるのに買い換えようとなるのは、とても残念な事だと思います。 だから、ぼくたちのオーダー家具やオーダーキッチンは、見た目の飽きがこないシンプルなデザインが多いことも特徴です。なにより、ぼくが大のシンプル好きというのも多分に影響していると思います。 逆にぼくたちが苦手なことについて。 得意なことと相反しますが、仮に「今までに見たことの無い斬新なカタチ」を考えるのがデザイナーの仕事と定義した場合、ぼくたちは正直とても苦手なんです。例えば、「とにかくカッコいい感じにして欲しい」とオーダーされると、とても困ってしまうかもしれません。 ただ、「今までに見たことの無いカタチ」を考えることは苦手ですが、そのカタチを製品にするために今までの知識を総動員して考えることはとても大好きです。なので、斬新なイメージをお持ちのお客様、ぜひ一度そのアイデアを拝見させてください。 もう一つ、ぼくたちがとても苦手なことは「ざっくりした、ラフな感じ」の家具やキッチンをつくることです。 ぼくたちの家具やキッチンを製作していただいている協力工場は、ふだん0.5mmの誤差を意識しながらとても精度の高いモノづくりをしています。 そのため、彼らに「ざっくりな感じで多少誤差があるぐらいがちょうどいい」と相談しても、彼らとしては普段とは逆の感覚なので、なかなか勝手が掴めないのです。そのくらい、モノづくりの現場において「感覚」というものはとてもシビアなものだと思います。 今までぼくたちの得意なことや苦手なことについて文章にしたことがあまりなかったのですが、こうして書いてみると色々と見えてくるものがあって、ぼくたちの今後の方向性を考える上でとても参考になりそうです。

オーダー家具の進め方 | オーダー家具

オーダー家具の進め方

以前より、「オーダー家具の進め方を具体的に教えて欲しい」というご要望がありましたので、先日製作しましたリビングボードを例に、簡単にご紹介させていただきます。 【01:ヒアリング】 お客様のご要望は、 1.基本的に本をメインに収納したい 2.扉はルーバー仕様 3.天板は白系がお好み 4.TVボード右横のスペースにグリーンを設置予定 リビングの壁掛けTVの下側にまとまったスペースがあり、現状はお子様の絵本などが本棚に収納されていますが、ついつい散らかってしまいがちなので、オーダー家具でリビングをスッキリさせたいとのご依頼です。 ヒアリング後、比較的ご近所ということもありそのままご自宅にお伺いして、採寸しながらお部屋の雰囲気を確認させていただきました。 壁面にアクセントタイルが貼られていて、このタイルとの調和がプランニングのポイントになりそうです。 【02:初回プラン】 ルーバー扉を中心に天板から右側板までつなげることで、左袖壁も含めた全体のバランスを整えています。また天板と扉をそれぞれ異なる素材で組み合わせて、シンプルなデザインにリズムを持たせています。天板の色は壁面タイルのトーンをベースに少しだけ濃い感じに。 お客様からも概ね好印象で、このプランをベースにこれから詳細を詰めていくことになりました。 【03:変更打ち合わせ1】 次回の御打ち合わせで、いくつか変更のご要望を頂きました。 1.左壁側はお子様の絵本などを収納予定で、普段は扉を開け放しにした状態でお子様が絵本の出し入れをしやすくし、来客時のみ扉を閉じる仕様にしたい。 2.天板についていろいろな案を検討してみたい。(木天板や大理石なども気になる) ということで変更した3つのプランがこちらです。 【04:修正プラン】 A案:初回プランをベースに左側のみ水平収納扉に変更 また、面材をフローリングと同じブラックチェリーに変更 B案:天板と右側板を切り離して、木天板仕様に。 天板の水平ラインを強調させるために、天板と扉の間にスリットを設けています。 C案:B案をベースに、天板をクォーツストーン仕様に。 後日ご検討頂きました結果、クォーツストーン天板仕様のC案に決定。 【05:変更打ち合わせ2】 さらに詳細を詰めていく中で、2点ほど追加の変更ご依頼がありました。 3.ルーバー扉に隙間から入るホコリが少し気になるので、隙間を塞ぎたい。 4.木部の色を床と同色に合わせたい。 3については、内部のAV機器を収納する予定がないため塞いでも問題なしとのことで、ルーバー扉ではなく、リブ扉仕様に変更。 また、4についてはブラックチェリー材が一般的な木材より経年による色の変化が早くて大きいことをご説明しつつ、塗装サンプルを製作して検討することになりました。 【06:最終プラン】 最終案のイメージ。 CGでは確認が難しい塗装色は、実際に数パターンの塗装サンプルを製作して、ご確認いただきます。 全体のサイズをはじめ、天板や扉の素材、塗装色など各検討項目が全て決まり、無事最終仕様が確定しました。 御打ち合わせ回数のイメージとしては、少ない方で2回、平均するとだいたい3回〜5回ぐらいだと思います。 なお、今回は最初にヒアリングしてから仕様が確定するまでに4回の打ち合わせ、また途中の細かいやりとりはメールで行いました。 初回プランからほぼ変更なく仕様決定する場合もあり、また変更に変更を重ねて初回プランとは全く異なる最終案になることもあります。 ただし、初回プランで即決される場合は、逆に自分が不安になってしまって、こちらから宿題というか、ご検討をお願いすることもあります。 オーダー家具は、基本的に永く使うことを前提にご検討されると思います。 だからこそ、お客様が安心して永くお使いいただけるように、そして後悔なく心からご満足いただけるように、製品になるまでの打ち合わせを大切に、できる限り時間をかけてプランすることをいつも心がけています。 製作させて頂きましたリビングボードです。 リブ扉であれば、ルーバーの雰囲気は残しつつ、ほこりを気にしなくて良いのでお掃除が気になる方にオススメです。 こちらが水平収納扉。 閉めるときにゆっくり閉まるので、お子様でも安心してご使用できます。

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