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ソファの中身。 | いろいろ

ソファの中身。

テトリスのように積み上がっているものは、今製作を進めている旅館の客室で使う一人掛け用ソファの木枠です。 ソファのカタチにもよりますが、まずベースとなる木枠をつくって硬めのウレタンを圧着し、その周りにさらに仕上がりのフォルムに合わせて柔らかいウレタンを付け足して、最後にカバーを被せるのが、一般的なソファの作り方。 あとは座り心地に合わせて座面の下にスプリングを仕込むなど、外から見えないところで座り心地を調整し、それによってコストも変動します。 よく、見た目が同じようなソファでも座り心地や金額が大きく異なるので不思議に思うことがあるかと思いますが、理由の一つはこの内部構造で、海外の老舗メーカーは木部に合板ではなくしっかりとした無垢材を使用したり、コスト重視の量産型ソファはスプリングを使用せずにもっとシンプルな構造だったりします。また、最近ではモールド製法といって、型に特殊な液体を入れて一体成型することで、スプリング以上に高い座り心地を兼ね備えたソファも増えてきました。 このように、ざっくりでも内部構造の仕組みを知っておくと、ソファを選ぶときに役にたつと思います。

素敵な天板。 | いろいろ

素敵な天板。

この春、うちの近所にベイクルーズがベーカリーレストランをつくったとのことで、先日ランチしてきました。 さすがベイクルーズ。内装が素敵なのはもちろんのこと、エメラルドグリーンの化粧板と木フレームの天板がめちゃくちゃいい感じで、とても良い参考になります。 ただ、このエメラルドグリーンの化粧板が、一般的なメラミン化粧板に比べて、表面が少し柔らかくてなめらかな質感なのです。 ぼくはてっきり、ここ最近流行り始めているイタリアメーカーのFENIXかと思ったのですが、調べてみると、この色品番が見当たらず、どうやらFENIXでは無さそうです。 ちなみに、FENIXは一般的なメラミンに比べてソフトな質感、指紋レス、低い光反射率など、とても意匠性に優れた化粧板で、これから住宅インテリアでも採用が増えてくると思います。FENIX NTMhttp://www.kobayashi-ind.com/FENIX/about.html エメラルドグリーンがとても気になるので、ちょっと探してみます。

直感力。 | いろいろ

直感力。

今年の2月にオーダーキッチンを納品させていただきました住宅が無事引き渡しを終え、お引っ越し前に撮影させていただきました。 いままではほとんど写真初心者のぼくが撮影していましたが、去年から少しずつプロのフォトグラファーにお願いするようにしています。 しっかりと三脚立てて、一眼レフを使えば、ぼくのような初心者でも最低限レベルの写真を撮ることはできるけど、プロの写真と比べると違いは歴然。 撮影に立ち会っていて一番感じる違いは、アングル(構図)の判断スピード。 撮影対象となるオーダーキッチンとインテリアの関係性を読み取りながら、製作者(ぼく)が伝えたい画を素早く汲み取って、どんどんシャッターを切っていく。 この「スピード感」が、とても大事だと思います。 つまり、時間をかければかけただけいい写真が撮れる、ということは決してなく、逆に迷いがたくさん生まれて伝わりにくい画になってしまう。 早く、的確に判断する。 つまり、直感力を大切にする。 直感力は、今まで蓄積してきた知識の量と、そこから導き出される判断力の総合。 そして、センスも直感力と同じようなモノではないかと思います。      

色が上手に使えるように。 | いろいろ

色が上手に使えるように。

先週、久しぶりに新宿のコンランショップに行ってきました。 コンランショップは、自分がインテリアの世界に興味を持つことになったきっかけの場所。 初めて訪れたのが大学生になったばかりの頃だから、かれこれ22年ほど経ちますが、いつ訪れても必ず新しいセンスに出会える場所です。 コンランショップの特徴は、なんといってカラーコーディネートだと、個人的には思っています。 素材感たっぷりのシンプルな家具に、個性豊かなディスプレイ。 これらだけでも十分素敵なのに、さらに壁面にもニュアンス系からビビット系まで、様々なカラーを合わせてくる。 しかも、一歩間違えればきわどい感じになってしまいそうなところを、絶妙な配色でまとめてしまう。 このセンスは、何度通っても自分にはなかなか真似できません。 だから、コンランショップにいくのが、いまだにとても楽しいのです。

デザインコンクリート | いろいろ

デザインコンクリート

簡単にコンクリートのような表情豊かな質感を表現できる左官塗材、モールテックス。 ベルギーで生まれ、約5年ぐらい前に日本で流通が始まりましたが、当時未だ施工事例が少なく、また施工できる左官職人も少なかったため、とても気になっていたものの、なかなか採用することができませんでした。特にオーダーキッチンでの問い合わせが多かったです。 最近、洗面カウンターでモールテックスを使用したいとのリクエストがあり、久しぶりにネットでモールテックスを調べたところ、なんだかすごくコンテンツが充実しているではありませんか。 いろいろ見ていると、多数の施工事例をはじめ、設計者や職人に向けた講習会を定期的に開催されているとのことで、早速講習会を受けてきました。 モールテックスの良いところを簡単にまとめると、 1.どんな下地にも施工可能ボードだけでなく、たとえば浴室の既存タイルの上からでも塗れるため、リノベーションにすごく便利。 2.簡易防水膜として使用可能。木で作った箱にモールテックスを塗れば、シンクとして使えます。講習会を受けるまで、ぼくはこのことを完全に誤解していて、てっきりモールテックスの上に撥水材を塗るかと思っていたのですが、どうもモールテックス自体に防水性能が含まれているとのことです。 3.モールテックス自身の乾燥で割れない。いままでコンクリートを表現する場合はモルタルを使っていましたが、どうしても乾燥による割れが避けられないのが永遠の課題でした。その点、モールテックスは柔軟性があるため、下地さえしっかり作れば、割れる心配がありません。設計者目線でみると、これがすごく安心なんです。 4.無限の調色が可能。一応カタログには64色のカラーチャートがありますが、あくまでメーカーで顔料配分を設定しただけなので、顔料の組み合わせ次第でどんな色も表現できるとのことです。これも講習会受けるまで知らなくて、てっきりグレー系だけだと思っていました。。 5.シームレスに施工可能たとえば、4メートルを超える天板など、搬入条件により2分割にせざるを得ない場合でも、モールテックスなら現場施工で繋ぎ目なくシームレスに仕上げることが可能。できる限り繋ぎ目は無くしたいですからね。 講習会受けてわかったことは、想像していた以上に自由に表現が可能で、かつ防水性能もばっちり。 たとえば、キッチンの天板とシンクをすべてシームレスにしたい場合、モールテックスでも比較的簡単につくることができるので、ステンレス、人工大理石に続く、第三の素材として提案できそうです。 モルタルの質感は、天然木との相性がとても良いので、個人的にはすごく好きな素材。 オーダーキッチンやオーダー家具に使える場所がたくさんあるので、これからは積極的に提案していきたいと思います。 モールテックスHPhttps://o-takahata.jp

シンク下ゴミ箱ならこれ! | いろいろ

シンク下ゴミ箱ならこれ!

KEYUKAで大人気のゴミ箱「arrots」。 今進めているキッチンリノベーションのお客様から教えていただいたのですが、これはキッチン屋目線で見ても、完成度が高くてすごくオススメです! 特にシンク下をオープンにしてゴミ箱を収納する場合は、現時点でベストな選択肢だと思います。すごく人気あるみたいなのに、今まで全然知りませんでした。。 そこで、ぼくの主観ですが参考までにシンク下に収納するゴミ箱の条件を3つご紹介します。 1.サイズはD450mm以内、H600mm以内シンク本体や給水管、排水管など、シンク下は設備部材が盛りだくさん。そのため、少し余裕見て上記サイズぐらいがベストです。 2.できればキャスターつき。Ⅱ型キッチンやL型キッチンなど、作業スペースからシンクまで一歩以上の距離がある場合は、調理中に作業スペースまでゴミ箱を移動することもあるので、できればキャスター付きを選びたいところです。 3.容量は30L20Lだとすぐにいっぱいになるので、できれば30Lぐらいがオススメ。 KEYUKAのゴミ箱「arrots」は、見事に3つの条件をクリアしていて、さらにペダル式で上蓋開けてもH600mm、ゴミ袋のストック入れもあったり、もう至り尽せり。 極め付けは、どんなキッチンにも合わせやすいMUJI顔負けのシンプルなデザイン。 おそらく、arrotsゴミ箱は、主婦の意見をたくさんフィードバックしながら、キッチンプランナーとプロダクトデザイナーが様々な視点で検討し、これ以上でもこれ以下でもない、スーパーベストなゴミ箱を目差して開発されたんじゃないかなって思います。なんていうか、めちゃめちゃ気が利いているんです。 ぼくもこれからシンク下をゴミ箱収納にするプランの時は、arrotsをオススメしていきたいと思います。 arrots商品ページhttps://www.keyuca.com/shopping/products/detail.php?product_id=31534 *本文中の画像はすべてKEYUKAホームページから転用しています。

ててて見本市 | いろいろ

ててて見本市

インテリア雑貨の展示会に行くのは、とても久しぶりな気がします。 ビックサイトで毎年開催される「ギフトショー」や、フランク・ロイド・ライト設計で有名な池袋の自由学園を貸し切った「For Stockists 」など、大小様々なインテリア雑貨の展示会がありますが、この「ててて見本市」はその中でも特に手仕事にこだわっているメーカーが中心となっているのが特徴です。 本来、このようなインテリア雑貨の展示会は、インテリアショップやセレクトショップのバイヤーたちが、お店で取り扱う新製品を探しにくる場所。出展者のみなさまもバイヤーに自社の製品をプロモーションするために参加しています。 なので、ぼくみたいなバイヤーではない人間が視察するのは、ちょっと申し訳ない気持ちになったり。。 せめてほんの少しでもプロモーションのお手伝いになればと思い、ぼくが特に気になったメーカーを3つご紹介させてください。 筒井時正玩具花火製造所http://tsutsuitokimasa.jp/ 福岡県に拠点を構える創業90年の老舗花火メーカー。 ブースの前を通りがかった瞬間、色鮮やかにラッピングされた花火たちに思わずくぎづけ。こんなにオシャレな手持ち花火を初めて見ました。 ・線香花火には、関東式と関西式があって、みんなが見慣れている紙でできた線香花火は関東式。でも元祖はわらでできた関西式。 ・しっかりと丁寧に作られた線香花火は、ワインみたいに年月を経て熟成する。 などなど、花火にまつわる豆知識もたくさん教えていただきました。 ちなみに、いま、日本国内で線香花火を製造しているメーカーは、ここ含めて3社しか無いそうです。 展示会なのでその場で購入することはできなかったけど、今度購入したら、子供たちに見せてあげたいです。 eN.producthttp://enproduct.jp/ こちらも福岡を拠点に活動されている小物ブランド。 シンプルなデザインの雑貨はたくさんあるけど、eN.productのデザインはシンプルな中に工夫がたくさん詰め込まれていて、言うなれば「深みのあるシンプル」。 例えば、写真2枚目のハンガーでひっかけるペンダントランプ。フレンチコードとハンガーと木製の戸車だけのシンプルな組み合わせが、これ以上でもこれ以下でも無い、ちょうどいいバランスで成り立っているんです。 建築設計や内装設計が本業の設計事務所が、デザインしたお店のために特注で小物を製作しているうちに、自分たちのオリジナル小物ブランドを立ち上げて、試行錯誤の上、現在に至るそうです。 たぶん、インテリアに携わる人は、だれしも一度は自分のプロダクトブランドを作りたいと思うんです。 でも、それなりの予算をかけて何度も試作を作ったり、商品の在庫を抱えたり、販路を開拓したり、、などなど。やらなければいけないこと、リスクのあることがたくさんあって、実現させるには、かなりの覚悟と辛抱が必要。 それを高いレベルで実現させて、そして継続していることに、同じ業界の端くれとしてとても尊敬してしまいます。 RetRehttp://mitsurocream.com/ 富山県に拠点を構える製材メーカーが5年ほど前に立ち上げた木工ブランド。 このブックスタンドは、もともと虫食いによって製材として出荷できない木材たちでした。 今まではバイオマス発電用にまとめて安く引き取られていましたが、少し視点を変えることで、欠点とされていた虫食いが、とても個性あふれる造形に生まれ変わるんです。 天然木ならではの個体差と、虫食いによる偶然の造形が相まって生まれた、世界で一つしかない個性豊かなブックエンドです。 なんて、なんだか商品説明みたいになってしまいましたが、「意図せず生まれた美しさは、何よりも力強い。」ことを、改めて教えていただきました。 アノニマスデザインのお手本ですね。 以上、拙い説明で大変恐縮ながら、3つの小物ブランドのご紹介でした。 なお、ててて見本市は今まで業界関係者しか見ることができませんでしたが、今年の秋からは一般の方も参加できて、しかもその場で購入できるようになるみたいです。 ててて見本市http://tetete.jp/

2019 | いろいろ

2019

写真は長男と次男がお世話になっている保育園の玄関ロビーに飾られている、子供たちが作った特大カルタたち。 ひとつひとつのカルタの内容がとても可愛くて、毎朝見ていても飽きないのです。 2019年が始まりました。 「今日1日を一生懸命に生きる。」 Basisの代表として、また3児の父として、これまで以上に、今日という1日を一生懸命に生きていきたいと思います。 それでは、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2018年。 | いろいろ

2018年。

2018年も、のこりわずかとなりました。 今年もBasisのことを温かく見守ってくださいまして、本当に有り難うございました。出会いの全てに、心から感謝の気持ちでいっぱいです。 ぼくにとって、2018年は2つの大きな出来事がありました。 まず1つ目は、先月誕生した第三子。 ぼくも3人兄弟なので、なんとなく三人兄弟の雰囲気がわかるんだけど、親としては、ようやく2人のお兄ちゃんたちのペースになんとなく向き合えるようになってきたかなと思った矢先の第三子。 当たり前のことなんですが、子供が3人いると、夫婦それぞれマンツーマンで子供たちに対応していると一人完全にフリーになるんです。今は、妻にその都度マークの指示を受けながら試行錯誤しているところです。サッカーやバスケみたいなゾーンディフェンスができるようになれたらいいなといつも思います。 2つ目は、9月に行った法人への組織変更。 法人化してから具体的に何か変わりましかと質問される度に、営業の電話が鬼の様にかかってくるようになったぐらい、といつもはぐらかしてしまいますが、実際は対外的に変化を感じることはまだほとんどありません。 ただ、何か決め事をするときに、できるだけぼくの好みや拘りは持ち込まないで、Basisとして一番最善の方法は何か、客観的に、俯瞰して考えるように、とても意識するようになりました。これはとても良いことだと感じています。 来年も、「兎と亀」の亀のように、一歩ずつ大切に前に進んでいきたいと思います。 それでは、みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。

アルヴァ・アアルト展 | いろいろ

アルヴァ・アアルト展

  鎌倉での打合せの帰りに、久しぶりに葉山に寄ってアルヴァ・アアルト展を見てきました。 アルヴァ・アアルトというと、スツールに代表されるアルテック社の家具が有名だけど、建築家としての建築作品も多数紹介されていた。 そういえば、新婚旅行で訪れたヘルシンキにも、まだまだ現役で活躍しているアアルト設計の本屋さんがありました。 今年の10月でちょうど結婚10周年。 当時、妻は臨月のお腹でどこか美味しいご飯を食べにいくに訳にもいかず、お祝いは少し落ち着いてからになりました。     アアルトの家具のすごいところは、ボリューム感とプロポーションが抜群で、つまり全体のバランスが最高に良い、と個人的に思っています。 何より、「使う人への優しさ」みたいなものをとても感じる。 曲げ木ならではのコーナーの曲線具合が本当に絶妙で、改めてアアルトの家具をじっくり観察すると、たくさんのヒントをもらえた気がします。 思わずカバンからスケールを取り出してアールの数値を確かめようかと思ったけど、小心者ゆえ、恥ずかしくてできなかった…     久しぶりの葉山は、変わらず素敵な街でした。  

紙芝居風のコミュニケーション | いろいろ

紙芝居風のコミュニケーション

インスタグラム、また始めてみました。 また、というのは、2年ぐらい前に少しやってみたんだけど、ただ納品写真を投稿するだけの、見る方も投稿する方も退屈な気持ちになってしまう内容で、もともとSNSが苦手だったこともあり、すぐにお蔵入りとなりまして… それからあっという間に2年が経ち、改めてSNSと向き合う必要性を感じはじめたものの、どうしても「キレイな写真を投稿する」という、残念なくらい思考停止した頭のせいで全く手が進まず、夏休みの宿題のようにどんどん後回しになっていく。 そんなとき、パンフレットのデザインをお願いしているアートディレクターの方に、インスタグラムの話をしたら、 「インスタグラムは、コミュニケーションを作る場なんだよ。」 と、広告の専門家ならではの視点で素敵なアドバイスをいただきました。 ん?コミュニケーション?インスタ映えする写真じゃなくて? ぼく、インスタグラムのことを完全に誤解していました… ずっと、キレイな写真の見せ合いっこなんだと思っていた。 いくつか参考になるアカウントを教えていただいて、夜寝る前にチェックしてみる。 あれ、なんかイメージと全然違う。。 家族のなにげない一コマを面白おかしく4コマ漫画風に表現しているアカウント。 一切写真やイラストを使わず、文字だけで同じ悩みを抱えている仲間たちに向けてエールを送っているアカウント。 いわゆる”インスタ映え”とは無縁のフィールドで、みんな自由に表現を楽しんでいる、そんな感じ。 そして、みんな一方的な発信ではなく、まさに投稿を通じてコミュニケーションを作っている。   では、ぼくらならではのコミュニケーションってなんだろう。。 もちろんオーダー家具やオーダーキッチンにまつわる内容で。 いろいろ考えた結果、まずは普段お客様からよく頂く質問などを、サクッと見やすいように紙芝居風にまとめてみました。 たとえば、ダイニングテーブルと椅子のバランスについてはこんな感じ。   製作事例の紹介は写真はおまけ程度にして、お客様のリクエスト内容やオーダー家具やオーダーキッチンを検討している他のお客様も参考になるポイントなどを中心に投稿してみようと思います。 みなさま、ぜひ一度ご覧ください! Basis Instagram https://www.instagram.com/basis_orderfurniture/    

やっぱり最後はセンス。 | いろいろ

やっぱり最後はセンス。

いま、Basisのパンフレットを全面リニューアルしています。 パンフレットに掲載する写真について、予算の関係で今までみたいにぼくがお店の中で撮影したものを使おうと思っていたんだけど、今回パンフレットのデザインをお願いしているアートディレクターから、絶対に撮影スタジオでプロのカメラマンに撮ってもらった方が良いとのアドバイスをいただき、はじめてスタジオで家具の撮影をすることになりました。   ちょうどレインボーブリッジのふもとあたりにあるamana湾岸スタジオ。そういえばレインボーブリッジを真下から眺めることがはじめてかも。。 倉庫を改装した撮影スタジオは、何となく自分が想像していた殺風景な雰囲気と全然違って、すごく洗練された空間。 設計者がすごく気になって調べてみると、超大御所インテリアデザイナーによる設計でした。 なんというか、若手の斬新なデザインというよりは、熟練ならではの考え抜かれたデザインという感じで、ぼくは圧倒的にこの熟練技のデザインに惹かれます。 1Fは主に機材置き場やミーティングルームになっていて、搬入用の巨大なエレベーターで2Fにあがると、カフェスペースを中心に各スタジオが囲われているレイアウト。   撮影ルームに入ると、さっそく機材のセッティングが始まります。 カメラマンが何度も試し撮りしながらアシスタントの方にライティング調整の指示を出して、家具のイメージにちょうどいい「光」を作っていきます。 この時点で、ちょっとした衝撃をうける。 なぜなら、自然光のイメージって、照明を使わずにまさに自然光で撮るものだと思っていたから。 「ライティングで自然光を作る」という、恐らく写真業界ではごくごく当たり前のことをこの時初めて知りました。恥ずかしかったけど、何事も経験です。 ちょうどいい光ができたら、実際に撮影する家具を置いて様々なアングルを試しながらベストな構図を探していきます。 しっとりと。 がんばりすぎない感じ。 艶っぽく。 説明的にならないように。 撮影中、アートディレクターとカメラマンの間で交わされていた、写真のイメージを伝える言葉たち。 たしかに、アングルを少し変えるだけで「しっとり」にも「かっちり」にも見えてくる。 レンズが被写体に近づくほどパースがついてがんばってる感じになり、被写体から離れるほど自然体に近づいてくる。 なるほど。だから狭いお店の中では撮影に限度があるのか。 こんな調子で、1日を通して写真に関するたくさんの技術を垣間見ることができました。 この貴重な経験だけで、撮影代の元がとれそうです。   みんなでランチを食べながら、優秀なカメラマンになるための条件を聞いてみました。 「もちろんライティングなど技術的なことも多少あるけど、やっぱりセンスかなぁ」 写真はシャッターを押せば誰でも撮れるので、突き詰めると最終的にはセンスが問われるとのこと。 なるほどなぁってつくづく思った。 技術はもちろん大切だけど、やっぱり最後はセンスなんだよなあ。   センスは、生まれ持ったものだけではなく、良いモノを見たり、聴いたり、食べたり、つまり五感を通じて経験し続けていくことで、ずっと高めていける。 そう信じて、これらかもがんばろうと思う。    

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