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10年。 | いろいろ

10年。

Basisは、2021年3月21日でちょうど10周年を迎えることができました。 この写真は、ちょうど10年前、葉山でお店を始めたときのものです。 お店をはじめた頃は、先の見えない不安にとても悩まされてばかりいたけど、最近になってようやく、「先のことは誰も分からない。いまできることは、目の前にある事を一所懸命がんばる。」ことの大切さに気づくことができて、少しだけ不安から開放されました。たぶん、この10年で一番大きな気づきかもしれません。 あと、もう一つ大きく変わったことといえば、何事もすぐに白黒はっきりつけていた自分が、グレーというか、いろいろな場面で簡単に答えを出さないようになりました。グレーを受け入れることができるようになると、なんていうか、とても視界が広くなった気がします。42歳で気付くのは遅すぎかもしれませんが。。たぶん、この10年で一番大人になった出来事だと思います。 でも、シンプル好きだけはずっと変わらずです。むしろ、歳を重ねるごとにどんどんシンプルの魅力にハマっている気がします。 すみません。。Basisを振り返るつもりが、自分自身を振り返ることになってしまいました。 これまでおはなしさせていただいた全てのお客様へ。Basisを見つけてくださいまして、ほんとうにありがとうございます。 これまでいっしょにモノづくりをしてきた全てのパートナーのみさなまへ。Basisをたくさん助けていただいて、ほんとうにありがとうございます。 これからも、ひとつひとつ、丁寧に向き合いながら、細く、永く、深く、Basisを続けていけるように、頑張ります。

ふつう | いろいろ

ふつう

最近この本に出会って、とても勇気付けられました。 著者の深澤直人さんは、MUJIをはじめ、世界中の名だたるメーカーのデザインを手掛けられている、日本を代表するデザイナーです。20年以上前に無印良品から発表された、換気扇をモチーフにして生まれた「壁掛けCDプレイヤー」は、たぶんみんな見たことがあると思います。 Basisのオーダーキッチンやオーダー家具は、とてもシンプルなデザインが特徴です。 個人的にシンプルなモノが好きというのもあるけど、一番の理由は「シンプルなデザインは飽きることなく、空間に溶け込んで永く使い続けることができる」と信じているからです。 それでも、時々ふと「もう少し個性を足した方がいいのかな。」とか「シンプルすぎてつまらないのかな。」と不安に駆られることがあって。。その都度、「大丈夫、きっと間違っていないはず。」と何も根拠のない自信を自分でつくっては、自分自身を励ましてきました。 シンプルなデザインは「ふつう」なんです。 だからこそ、全体のプロポーションやディテール、手で触れたときの感触など、あまり気づかれないようなとても細かいことを一つ一つ丁寧に積み重ねていくことで、製品に深みがうまれ、「ふつう」が「ちょっといいふつう」になる瞬間があると思います。 この本を通じて、「ふつう」についてもっと向きあう自信がつきました。 なんだか、ものすごく嬉しかったです。

偶然に。自然に。 | いろいろ

偶然に。自然に。

「日常生活の中で偶然出会う、小さな種のような瞬間をカメラに収め、それが人々の心の中で花開くことを思うとたいへんうれしい。」ロベール・ドアノー ぼくは写真のことは全くの素人で良くわからないけど、写真に限らず「偶然に」とか「自然に」とか、作り手の意図しないところで生まれるモノは、不思議と心に直接伝わることがとても多い気がします。 プロダクトの世界でよく使われる「アノニマス」という言葉も、たぶんこれに近い感じだと思います。 意識すればするほど心から遠のいていく、本当に難しいものです。 「写真家ドアノー/音楽/パリ」https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_doisneau/

カラーコーディネートの教科書。 | いろいろ

カラーコーディネートの教科書。

コンラン監修のカラーコーディネートブック。 今まで色々なインテリアのカラーコーディネートブックを見てきましたが、この本が個人的には一番分かりやすくて良かったです。 青や赤など代表的な色についての理論的な知見から、インテリアとしての色の捉え方、ディスプレイする際のカラーバランスなどインテリアショップ経営者ならではの視点でとても分かりやすく書かれています。 また、各テキストと共に掲載されているイメージ写真がどれも飾りすぎず日常風景を切り取った感じで、インテリアを熟知されたコンランならではの世界観を感じ取ることができます。 一般的なインテリア情報誌は、撮影用にディスプレイが綿密に作り込まれているため、少しリアリティに欠ける感じがあるのですが、この本に掲載されているインテリアはどれも日常に近い雰囲気が感じられるので、カラーコーディネートだけでなく、インテリアのディスプレイの参考にもオススメな一冊です。

「上手い」と「良い」について。 | いろいろ

「上手い」と「良い」について。

以前製作させていただいたオーダーキッチンの納品撮影の帰り道、フォトグラファーの車に乗せてもらってお店まで戻る道中、久しぶりにゆっくりお話を聞く機会がありました。 いくつかのお話の中で特に印象に残ったのが、「上手い」と「良い」の違いについて。 例えば、写真の場合、技術的に素晴らしい、いわゆる「上手い」写真はたくさんあって、また練習すればある程度のレベルまでは誰にでも撮ることはできるかもしれないけど、その写真が「良い」写真かというと、必ずしもイコールではない。 反対に、カメラの使い方もよく分かっていない子供が何気なく撮った写真が、とても「良い」写真になることも多々あるみたいで、そのあたりの感覚は、写真以外の世界でもきっとあるんじゃないか、とのお話でした。 なんだか、すごくわかる気がします。 技術的に難しい加工がたくさん施された「上手さ」も大切ですが、伝えたいことをシンプルに伝える「良さ」について、もっと向き合っていきたいと思います。

東京都現代美術館。 | いろいろ

東京都現代美術館。

すごく久しぶりに東京都現代美術館に行ってきました。そういえば、一昨年の春にリニューアルしてから初めての訪問です。 主にシナベニヤで製作された施設内の什器は、ブルーボトルコーヒーなどで有名な建築家・長坂常さんによるデザイン。 シナベニヤどうしを1mm〜1.5mm程度空かして貼るだけで、なんというか、全体の雰囲気がとても上質な感じに仕上がっています。 気にしないと見過ごしてしまいそうな、とても小さなこだわりだけど、シンプルなデザインには、このようなディテールがすごく効果的だと思います。 今回もとても良い勉強になりました。

2021年。 | いろいろ

2021年。

あけましておめでとうございます。 みなさま、年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか。 我が家の今年の正月は、夫婦お互いの実家にも帰省せず、毎日近くの公園で子供たちとたくさん遊び、たくさんご飯を食べて、たくさん寝て。糸井重里さんの名コピー「くうねるあそぶ。」を体現したような日々でした。そういえば、今年はとても凧揚げをしている人が多かった気がします。 空いた時間に、いままでパソコンにストックしていたキッチンや家具の参考画像を整理していたところ、不思議なもので、同じ写真を何度も見ているはずなのに、それぞれまた新しい発見があるんです。 小説や映画と同じように、キッチンや家具も、名作はたくさんのことを教えてくれて、たくさんのことを問いかけてくれます。 おかげで、あらためてデザインとゆっくり向き合うことができ、これからの提案に生かしていきたいと思います。 それでは、本年もどうぞよろしくお願い申しげます。

便利さより、美しさ。 | いろいろ

便利さより、美しさ。

打合せの帰り道に偶然見つけたオープンシェルフ。 一般的に、シェルフは効率よくモノを収納するために設計するため、間仕切板をつけて本などを立て掛けられるようにしたり、棚板どうしの高さをしっかり確保するように設計します。 その点、このシェルフは、間仕切り板がなく、また棚板どうしの高さも低いため、収納したりディスプレイするモノが限定され、少し使いにくい印象があります。 ただ、使い勝手は別として、格子が斜めに影を落とす感じや、棚板のリズミカルなレイアウトがとてもキレイで、思わず一目惚れしてしまいました。 収納の便利さより、まず家具としての美しさを優先させた意図がすごく伝わってきます。 本当に素敵なシェルフでした。

良いデザインが、たくさん見れる場所。 | いろいろ

良いデザインが、たくさん見れる場所。

仕事で銀座界隈にいく用事があるとき、なるべく松屋銀座の7Fにある「デザインコレクション」に立ち寄るようにしています。 ここには、日本を代表するデザイナーたちがセレクトした、世界中から集められた優れたデザインの製品が展示・販売されていて、セレクトしたデザイナーのコメントが一点ずつ添えられています。 実際に製品を手にとりながら、「良いデザイン」の理由を言葉で理解することで、なんというか、良いデザインのエッセンスを少しずつ自分の身体に落とし込める気がしています。 一回見るだけでは、なかなかデザイナーの言葉と製品を理解することができないモノも多く、こうして何度か通いながら、コトバの意味を反芻しています。 マグレでホームランを打つようなデザインより、しっかり狙ってヒットが打てるようなデザインを目指していきたいです。

シンプルな金物。 | いろいろ

シンプルな金物。

いつもお世話になっている税理士事務所が水天宮前にあって、打合せの帰り道、ひさしぶりに近所にあるKAWAJUNショールームに立ち寄ってきました。 KAWAJUNは、ドアハンドルからキッチンツールまで住空間を中心に扱う大きな金物メーカーで、シュッとしててキレイなハンドルや、しっとりとした質感のペーパーホルダーなど、なんというか、大手メーカーの中でも小回りの効いた製品が多くて、いつも重宝しています。 オンラインショップで直接購入できるので、シンプルなデザインがお好きな方は、きっとお気に入りの一品が見つかると思います。 KAWAJUN ONLINE SHOPhttps://shop-kawajun.jp/

旭川。 | いろいろ

旭川。

そういえば、今年は一度もBasisの家具やキッチンを製作していただいている旭川の工場を訪れていないことに、ふと気づきました。創業以来、初めてです。 いつも職人たちと電話でやりとりしたり、製品検品は画像や動画を活用しながらリモートで行っているので、旭川に行けないことで日常業務に支障をきたすことはあまりないかもしれません。 それでも、工場に足を運んで直接コミュニケーションをとることができない、というのはやっぱり寂しいものです。 直接お会いしてコミュニケーションをとることの一番の目的は、「お互いをより良く知ること」だと思います。 話すときの表情や手の仕草、相槌のつき方、目線の落とし方など、目の前でお話することで感じ取れるメッセージには、メールや電話ではなかなか読み取りずらい本音が見え隠れするしていて、それこそが一番知りたいことだったりします。 まだまだ我慢の時期は続きますが、せっかくなら2月頃の真冬の旭川に、久しぶりに行けたらいいな。

空間を、引き継ぐ。 | いろいろ

空間を、引き継ぐ。

デザイナー皆川明さんの本を読んだ影響もあって、最近、とてもミナ ペルホネンが気になっています。 馬喰町にある、ミナ ペルホネン・エルヴァ。 ここは、もともと栃木県益子町にある「starnet」というセレクトショップの東京店だった場所で、starnetが閉店後、内装はそのままに、ミナ ヘルポネンが新たに生活雑貨のお店として「ミナ ヘルポネン・エルヴァ」をオープンしました。 数年前、starnetだった頃にも訪れたことがありますが、うまく言えないけど、お店に入った瞬間、独特の静けさと緊張感、そして微かな温もりに包まれて、ただその場所にいるだけで、とても満ち足りた気持ちになれます。 製品も。空間も。本当に良いモノは、永く使い続けたくなる力が宿っていると思います。

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