投稿日:2018.10.09
毎日の料理が楽しくなるキッチン
先日、カメラマンと共に今年の1月に納品したオーダーキッチンの撮影をさせていただきました。
使い始めてから約8ヶ月。
キッチンがすっかり生活に溶け込んでいて、部屋全体がとても良い雰囲気。
色とりどりの小物や、たくさんのグリーンに囲まれて、キッチンがすごく生き生きしている。
外ではちょうど小雨が降っていたけど、しっとりした雰囲気でとても良い写真を撮ることができました。
普段シンプルなデザインのオーダー家具やオーダーキッチンが多いけど、今回は框扉で少しクラシックな感じに。取手はお客様がインターネットで見つけたアンティークをセレクト。
ウォールナットの天板とブルーグレーの框扉がとても相性抜群で、どことなく西欧の雰囲気が漂う。
扉がもっと単純な色だったら、この雰囲気は出せなかった気がする。
そう思うと、色の効果は本当に絶大です。
ぼくの場合、框扉にしても重厚なクラシックというよりライトなシンプルモダン寄りになるけど、框の幅や段差のバランス、曲線の取り入れ方など、世の中には様々な框扉のデザインがあって、知れば知るほどとても奥の深い世界です。
また、海外に比べて湿度の高い日本では、キッチンに木天板という選択はかなり難易度が高い。
理由は、ウレタン仕上げならともかく、木の質感を生かしたオイル仕上げの場合、石系やステンレスに比べて圧倒的に日常のお手入れが必要だから。
しかも、木天板は水から小口を守るためにオーバーシンクにするのがセオリーなんだけど、お客様のリクエストであえてオーバーハングしたKOHLER社のアンダーシンクをセレクト。
プラン段階から、脅すわけではないけど何度もオイルメンテナンスの重要性をご理解いただいたので、9ヶ月経過しても天板の状態がとても良く、まずは一安心。
オイルメンテナンスをはじめ、お客様のキッチンに対する深い愛着が伝わってきて、なんだかとても嬉しかった。
撮影の終わりにお客様から。
「このキッチンを使い始めてから、毎日の料理がとても楽しいものになりました。」
オーダーキッチンの作り手として、一番うれしい言葉かもしれない。
写真:森 政俊