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やっぱり最後はセンス。 | いろいろ

やっぱり最後はセンス。

いま、Basisのパンフレットを全面リニューアルしています。 パンフレットに掲載する写真について、予算の関係で今までみたいにぼくがお店の中で撮影したものを使おうと思っていたんだけど、今回パンフレットのデザインをお願いしているアートディレクターから、絶対に撮影スタジオでプロのカメラマンに撮ってもらった方が良いとのアドバイスをいただき、はじめてスタジオで家具の撮影をすることになりました。   ちょうどレインボーブリッジのふもとあたりにあるamana湾岸スタジオ。そういえばレインボーブリッジを真下から眺めることがはじめてかも。。 倉庫を改装した撮影スタジオは、何となく自分が想像していた殺風景な雰囲気と全然違って、すごく洗練された空間。 設計者がすごく気になって調べてみると、超大御所インテリアデザイナーによる設計でした。 なんというか、若手の斬新なデザインというよりは、熟練ならではの考え抜かれたデザインという感じで、ぼくは圧倒的にこの熟練技のデザインに惹かれます。 1Fは主に機材置き場やミーティングルームになっていて、搬入用の巨大なエレベーターで2Fにあがると、カフェスペースを中心に各スタジオが囲われているレイアウト。   撮影ルームに入ると、さっそく機材のセッティングが始まります。 カメラマンが何度も試し撮りしながらアシスタントの方にライティング調整の指示を出して、家具のイメージにちょうどいい「光」を作っていきます。 この時点で、ちょっとした衝撃をうける。 なぜなら、自然光のイメージって、照明を使わずにまさに自然光で撮るものだと思っていたから。 「ライティングで自然光を作る」という、恐らく写真業界ではごくごく当たり前のことをこの時初めて知りました。恥ずかしかったけど、何事も経験です。 ちょうどいい光ができたら、実際に撮影する家具を置いて様々なアングルを試しながらベストな構図を探していきます。 しっとりと。 がんばりすぎない感じ。 艶っぽく。 説明的にならないように。 撮影中、アートディレクターとカメラマンの間で交わされていた、写真のイメージを伝える言葉たち。 たしかに、アングルを少し変えるだけで「しっとり」にも「かっちり」にも見えてくる。 レンズが被写体に近づくほどパースがついてがんばってる感じになり、被写体から離れるほど自然体に近づいてくる。 なるほど。だから狭いお店の中では撮影に限度があるのか。 こんな調子で、1日を通して写真に関するたくさんの技術を垣間見ることができました。 この貴重な経験だけで、撮影代の元がとれそうです。   みんなでランチを食べながら、優秀なカメラマンになるための条件を聞いてみました。 「もちろんライティングなど技術的なことも多少あるけど、やっぱりセンスかなぁ」 写真はシャッターを押せば誰でも撮れるので、突き詰めると最終的にはセンスが問われるとのこと。 なるほどなぁってつくづく思った。 技術はもちろん大切だけど、やっぱり最後はセンスなんだよなあ。   センスは、生まれ持ったものだけではなく、良いモノを見たり、聴いたり、食べたり、つまり五感を通じて経験し続けていくことで、ずっと高めていける。 そう信じて、これらかもがんばろうと思う。    

インテリアとファッションは同じかもしれない | Basisについて

インテリアとファッションは同じかもしれない

  Basisにオーダー家具やオーダーキッチンのご相談にいらっしゃるお客様の約7割は、新居を計画中です。 ひととおりオーダー家具やオーダーキッチンのご案内をしたあと、さらに約半数のお客様から計画中のインテリアについてご相談を受けることがあります。 もしかしたら、ショールームの雰囲気がお店というよりはお家のインテリアみたいだからかもしれません。 プランをお見せいただきながらお話を伺っていると、なんとなく思い描いているイメージ通りに進まないみたいで、もっとシンプルに、自分たちらしい空間が作りたいのだけれど、どうしたらいいか分からない、とのことです。 ぼくは建築家ではないので参考程度にしかなりませんが、ぼくがオススメする「シンプルで、自分たちらしく、心地よい空間」を作るポイントを3つご紹介させていただきます。 *都心に多いサイズで、戸建だと約30坪、マンションだと約70㎡までを想定した場合です。   1.なるべく間仕切り壁を減らす 「いきなり何を言いだすんか、君は!」と怒られるかもしれませんが、たぶん一番効果的です。 間仕切り壁を減らすと、分断されていた空間どうしが一つになって、広い空間になります。空間が広くなると、容積も大きくなります。 この容積のことを、ぼくたち建築業界の人は「空間のボリューム」と言ったりします。 空間のボリュームが多いほど、不思議と心地よく感じられるんです。 吹き抜けも同じ考えで、壁ではなくて天井をなくしたパターンですね! ボリュームは3次元なので、専門家以外は2次元の平面図や展開図を見てボリュームを想像することはけっこう大変です。 そのため、設計担当者の空間のボリュームへのこだわり次第で、「思っていたより広いなあ」にも「思っていたより狭いなあ」にもなるんです。 もちろん、一つの空間が広くなることで空調の効きが悪くなるなど懸念することもあります。とても大切なことですが、ぼくは空調効率よりも空間の心地よさを優先させた方が良いと思っています。   2.一つの空間に使う木の種類は2つまで。色を増やしたい時は異なる素材で。 もし床材がフローリングであれば、家具やキッチンを選ぶときは木の種類を統一する。 床材がタイルやカーペットであえば、2つの樹種以内でコーディネートする。 ぼくの個人的な感覚ですが、一つの空間に3種類以上の木があるとなんだか落ち着かない気がします。 例えば、木の種類の異なる2つの家具やキッチンを選びたい時は、床材をどちらか一方の樹種に合わせるか、タイルなど異なる素材から選ぶことをぼくはお勧めします。   3.インドアグリーンや小物たちで自分らしさを表現 枝ぶりがキレイなインドアグリーン。素材感たっぷりのカーテンやウッドブラインド。夜のひとときを心地よく包んでくれるフロアスタンドやテーブルスタンド。そして個性豊かなアートワークや小物たち。 空間や家具がシンプルであるほど、みんなすごくキレイに映えてきます。 ぼくはこのスタイルが一番好きです。 ポイントは、飽きがきたら簡単に替えられるところ。 どんなにこだわって作りこんだ空間でも、むしろ作りこんだ空間ほど住み続けていると必ず飽きが来ると思います。 でも、家具やキッチンは飽きたからといって簡単に買い換えれるものではありません。 いや、買い換えられるんだけど、まだまだ使えるのであればもったいないですよね。。 小物やカーテンなどの良さは、その身軽さだと思います。 カーテンは面積が広いので、変えるだけで部屋の雰囲気はすごく変わります。それに、増えたら季節ごとに変えられるので、1年を通してリズムよく楽しめます。 小ぶりなインドアグリーンであれば、マイナスイオンもいっぱい増やせちゃう。 アートワークや小物は気分に合わせてディスプレイ替え。 ファッションがおしゃれな人ってカバンやアクセサリーなど小物使いがとても上手ってイメージがあるけど、インテリアも同じことが言えるかもしれません。 自分は小物やアートワークがまだまだ苦手な分野ですが、これからももっと小物やアートワークに興味を持って、引き出しをたくさん増やそうと思います。   建築家のみなさま、素人のぼくが個人的な感覚で好き勝手言って申し訳ありません。。。   今まで訪れてみて、おしゃれで素敵だなあって感じたのは、こんなお家たちです。 というお話でした。  

株式会社Basis | お知らせ

株式会社Basis

この度Basisは組織を株式会社に改め、2018年9月3日をもって新しく「株式会社Basis」を設立することとなりました。 2011年3月21日に神奈川県葉山町にてBasisを創業してから、たくさんの人と出会い、たくさんの出来事がありました。 全ての出会い、全ての出来事に、心から感謝しています。   個人事業主から法人成りのきっかけについて、一般的に納税上の都合や社会的な見え方が多く挙げられるし、もちろん大事な要因ではあるけど、おそらく本質は別のところにあると思います。   それは、「覚悟を決める」ということ。   誤解を恐れずに言えば、個人事業主でいることは正直とても気がラクです。 A4書類一枚で簡単に個人事業を始められるし、A4書類一枚で簡単に個人事業を辞められる。 いつでも簡単に始めれて、いつでも簡単に辞められる。 この気楽さに甘えて、法人成りのことも、もう3年ぐらい検討しては持ち越しを繰り返してきました。 正直にお話しすると、ぼくは今まで自分の物差しでしか世の中を見ていませんでした。 「自分の価値観に共感していただける人だけに、モノづくりを通じてお役に立ちたい。」 そんな風に思っていました。 だから、ほとんどプロモーション活動をすることがなく、設計事務所への営業活動もほぼ受け身の状態。 葉山時代のショールームも、今の等々力ショールームも、どちらも「とても閉じてる感じがする」と良く言われます。 「みんな気軽においで!」って感じより、「興味のある人はどうぞ。」みたいなイメージなんだと思います。 たぶんそれらには、自分の性格も少し影響していると思う。 もともとコミュニティという枠組みがとても苦手で、仲間意識という感覚が皆無に近い。 SNSでの繋がりからは、できるだけ遠いところにいたいと思っていた。 そして、誠に一番残念なことは、好き嫌いがハッキリしていて、なんでも白か黒に分けて生きてきた。ただグレーについて考えることを放棄していただけかもしれない。 最近になってようやく理解したけど、グレーでいることはあらゆる可能性を想定した、とても深い考察力が必要で、ホワイトやブラックでいるよりはるかに難しい。 グレーでいることは、その問いについて安易な答えを出さず、「考え続ける」ことなのかもしれません。 ぼくがアーティストのように自分の感性だけを信じて勝負していきたいなら、今までの考え方でもいいかもしれない。 でも、もちろんそんな才能も願望もない。 そんな自分もあと2ヶ月ほどで40歳を迎えるにあたり、いよいよお尻に火がついてきた。 そして、この危機感が自分の背中を思いっきり蹴飛ばしてくれました。   法人にするということは、「Basis」を一人の法人格として「廣田耕人」から独立させること。 そのために、まずは自分の枠組みを取り払い、苦手だったことにもたくさんチャレンジし、自分をもっと解放して、そして頭で理解する前にまずは受け入れる。 つまり、今まで自分が拠り所としていた行動指針を大きく変えるということです。 その覚悟を決めるのに、ぼくは7年6ヶ月掛かりました。     私たち株式会社Basisは、オーダー家具とオーダーキッチンを提案する会社です。 「とりあえず」選んだモノを容易に消費するより、「こだわって」作ったモノをずっと大切に使い続けることの方が、きっと素敵な人生なんだろうなって。 本気で、そう信じています。 だから、これからも私たちは家具やキッチンをオーダーして作ることにこだわり続けます。      

天然木の経年変化って、どんな感じ? | いろいろ

天然木の経年変化って、どんな感じ?

先日、お客様から「ナラ材の経年変化って具体的にどのくらい色が変化しますか?」というお問い合わせを頂きました。以前からよく色の経年変化のご質問を頂くことが多かったので、参考までにショールームの展示品の画像でご紹介させて頂きます。 画像上側は天板部分で、常に光にさらされる環境。画像下側は引出部分で、普段光に当たらない環境。 製作してから約7年経過しています。   どうでしょうか。おそらく想像していたより変化の差が大きい感じがしませんか。 窓際の明るい場所や常に照明の光にあたるなど、設置する環境や、天然木ならではの個体差もあるので一様ではありませんが、製作してすぐの製品と、5年ぐらい経過した製品を並べたら、「あれ、これ同じナラ?」って思われるかもしれません。 また、木の種類によっても経年変化の仕方が異なります。 家具でよく使われる代表的な樹種を例にあげると、ナラの経年変化を基準に、メープルはわりとソフトに、ブラックチェリーはかなりハードに濃くなります。また男性に人気の高いウォールナットは、他と異なって、製作したときが一番濃くて、経年でだんだん明るくなる感じです。   どの樹種も「経年によって色が変化する」ことは、フェイクではない、本物の天然木ならではの醍醐味の一つだと思います。 ぜひ、オーダー家具で木の樹種を選ぶときは、経年変化後の色味も少し頭の中にイメージしておくといいかもしれません。   ちなみに、ぼくはナラの経年変化が一番大好きで、ショールームの家具を全部ナラ材で統一している理由の一つでもあります。 実物を見てみたい方は、ぜひ一度ショールームに遊びにいらしてください!

イサム・ノグチ ー彫刻から身体・庭へー | いろいろ

イサム・ノグチ ー彫刻から身体・庭へー

イサム・ノグチ ー彫刻から身体・庭へー 東京オペラシティアートギャラリー http://www.operacity.jp/ag/exh211/ 打合せの帰り道、ふと思い立って訪れた展覧会。 独身時代に枕元の読書灯代りにイサム・ノグチのAKARIシリーズを使っていたのが、とても懐かしく思います。 提灯のような、ほのかでやさしい灯りがとても好きでした。 久しぶりにアート作品に触れると、連日の猛暑でくたくたになった心と身体がとても癒されます。 9月24日まで開催中ですので、新宿界隈にお出かけの際はぜひおすすめです。

ぼくたちが得意なこと、苦手なこと | Basisについて

ぼくたちが得意なこと、苦手なこと

よくお客様からぼくたちの職業は家具デザイナーですか?と聞かれることがあります。 たしかにとっても広い意味では家具デザイナーとも言えなくはないですが、デザイナーというよりは、翻訳家や編集者のようなイメージをもって普段仕事をしています。つまり、お客様の頭の中にあるふんわりしたイメージを、「そうそう、こんな感じ!」な形に翻訳して、「なるほど、そうきたか〜。」と、20%増しぐらいのおまけをつけて期待にお答えできるようにいつも心掛けながらご提案しています。 ぼくたちが得意なことは、お客様が求めているオーダー家具やオーダーキッチンの手がかりとなるイメージや言葉をできる限り集めた上で、これまで培ってきた専門的な知識を加えながら、見た目と使い勝手をちょうどいいバランスで形にすることです。 この「見た目と使い勝手のちょうどいいバランス」というのが、オーダー家具やオーダーキッチンを永くお使い頂くためにとても大切なポイントだと思っています。 イメージとしては、「見た目」と「使い勝手」を同時に考えるというより、「使い勝手」を中心にカタチを考えて、「見た目」を整えるような感じです。 また、流行している形や色を取り入れるあまり、時間が経つごとに見た目が飽きてしまい、まだまだ使えるのに買い換えようとなるのは、とても残念な事だと思います。 だから、ぼくたちのオーダー家具やオーダーキッチンは、見た目の飽きがこないシンプルなデザインが多いことも特徴です。なにより、ぼくが大のシンプル好きというのも多分に影響していると思います。 逆にぼくたちが苦手なことについて。 得意なことと相反しますが、仮に「今までに見たことの無い斬新なカタチ」を考えるのがデザイナーの仕事と定義した場合、ぼくたちは正直とても苦手なんです。例えば、「とにかくカッコいい感じにして欲しい」とオーダーされると、とても困ってしまうかもしれません。 ただ、「今までに見たことの無いカタチ」を考えることは苦手ですが、そのカタチを製品にするために今までの知識を総動員して考えることはとても大好きです。なので、斬新なイメージをお持ちのお客様、ぜひ一度そのアイデアを拝見させてください。 もう一つ、ぼくたちがとても苦手なことは「ざっくりした、ラフな感じ」の家具やキッチンをつくることです。 ぼくたちの家具やキッチンを製作していただいている協力工場は、ふだん0.5mmの誤差を意識しながらとても精度の高いモノづくりをしています。 そのため、彼らに「ざっくりな感じで多少誤差があるぐらいがちょうどいい」と相談しても、彼らとしては普段とは逆の感覚なので、なかなか勝手が掴めないのです。そのくらい、モノづくりの現場において「感覚」というものはとてもシビアなものだと思います。 今までぼくたちの得意なことや苦手なことについて文章にしたことがあまりなかったのですが、こうして書いてみると色々と見えてくるものがあって、ぼくたちの今後の方向性を考える上でとても参考になりそうです。

オーダー家具の進め方 | オーダー家具

オーダー家具の進め方

以前より、「オーダー家具の進め方を具体的に教えて欲しい」というご要望がありましたので、先日製作しましたリビングボードを例に、簡単にご紹介させていただきます。 【01:ヒアリング】 お客様のご要望は、 1.基本的に本をメインに収納したい 2.扉はルーバー仕様 3.天板は白系がお好み 4.TVボード右横のスペースにグリーンを設置予定 リビングの壁掛けTVの下側にまとまったスペースがあり、現状はお子様の絵本などが本棚に収納されていますが、ついつい散らかってしまいがちなので、オーダー家具でリビングをスッキリさせたいとのご依頼です。 ヒアリング後、比較的ご近所ということもありそのままご自宅にお伺いして、採寸しながらお部屋の雰囲気を確認させていただきました。 壁面にアクセントタイルが貼られていて、このタイルとの調和がプランニングのポイントになりそうです。 【02:初回プラン】 ルーバー扉を中心に天板から右側板までつなげることで、左袖壁も含めた全体のバランスを整えています。また天板と扉をそれぞれ異なる素材で組み合わせて、シンプルなデザインにリズムを持たせています。天板の色は壁面タイルのトーンをベースに少しだけ濃い感じに。 お客様からも概ね好印象で、このプランをベースにこれから詳細を詰めていくことになりました。 【03:変更打ち合わせ1】 次回の御打ち合わせで、いくつか変更のご要望を頂きました。 1.左壁側はお子様の絵本などを収納予定で、普段は扉を開け放しにした状態でお子様が絵本の出し入れをしやすくし、来客時のみ扉を閉じる仕様にしたい。 2.天板についていろいろな案を検討してみたい。(木天板や大理石なども気になる) ということで変更した3つのプランがこちらです。 【04:修正プラン】 A案:初回プランをベースに左側のみ水平収納扉に変更 また、面材をフローリングと同じブラックチェリーに変更 B案:天板と右側板を切り離して、木天板仕様に。 天板の水平ラインを強調させるために、天板と扉の間にスリットを設けています。 C案:B案をベースに、天板をクォーツストーン仕様に。 後日ご検討頂きました結果、クォーツストーン天板仕様のC案に決定。 【05:変更打ち合わせ2】 さらに詳細を詰めていく中で、2点ほど追加の変更ご依頼がありました。 3.ルーバー扉に隙間から入るホコリが少し気になるので、隙間を塞ぎたい。 4.木部の色を床と同色に合わせたい。 3については、内部のAV機器を収納する予定がないため塞いでも問題なしとのことで、ルーバー扉ではなく、リブ扉仕様に変更。 また、4についてはブラックチェリー材が一般的な木材より経年による色の変化が早くて大きいことをご説明しつつ、塗装サンプルを製作して検討することになりました。 【06:最終プラン】 最終案のイメージ。 CGでは確認が難しい塗装色は、実際に数パターンの塗装サンプルを製作して、ご確認いただきます。 全体のサイズをはじめ、天板や扉の素材、塗装色など各検討項目が全て決まり、無事最終仕様が確定しました。 御打ち合わせ回数のイメージとしては、少ない方で2回、平均するとだいたい3回〜5回ぐらいだと思います。 なお、今回は最初にヒアリングしてから仕様が確定するまでに4回の打ち合わせ、また途中の細かいやりとりはメールで行いました。 初回プランからほぼ変更なく仕様決定する場合もあり、また変更に変更を重ねて初回プランとは全く異なる最終案になることもあります。 ただし、初回プランで即決される場合は、逆に自分が不安になってしまって、こちらから宿題というか、ご検討をお願いすることもあります。 オーダー家具は、基本的に永く使うことを前提にご検討されると思います。 だからこそ、お客様が安心して永くお使いいただけるように、そして後悔なく心からご満足いただけるように、製品になるまでの打ち合わせを大切に、できる限り時間をかけてプランすることをいつも心がけています。 製作させて頂きましたリビングボードです。 リブ扉であれば、ルーバーの雰囲気は残しつつ、ほこりを気にしなくて良いのでお掃除が気になる方にオススメです。 こちらが水平収納扉。 閉めるときにゆっくり閉まるので、お子様でも安心してご使用できます。

オーダーキッチンからマンションリノベーションへ | いろいろ

オーダーキッチンからマンションリノベーションへ

いまマンションフルリノベーションのプランを進めています。 きっかけはマンションを購入されたお客様からのオーダーキッチンのご相談でしたが、お話をお伺いしていくうちに既存の内装も全て解体して、フルリノベーションを検討されているとのことで、オーダーキッチン含めてトータルでご提案させていただくことになりました。 空間のご提案をさせていただくのは本当に久しぶりです。 そういえば、自分がまだインテリアデザインの仕事をしていた20代半ばの頃、プレゼン資料といえば必ずイメージコラージュという、海外の専門書などを片っ端から見て気になる写真をスキャンしてまとめる作業がありました。主に自分たち若手アシスタントが担当する作業で、先輩デザイナーのイメージにドンピシャで合う写真を探すのが本当に大変で。。 今はインスタやピンタレストをはじめ、スマホがあれば誰でも簡単にイメージが手に入る時代です。もしかしたら自分みたいなSNS下手な人間に比べて、お客様たちの方がたくさんのイメージをストックしているかもしれません。 またプレゼンの競合相手であるリノベーション会社様はコストパフォーマンスも含めてバランスの良いプランをご提案するのがとても上手です。 イメージ先行の提案でもなく、バランスの良い提案でもない、オーダー家具やオーダーキッチンが得意な自分たちだからこそご提案できるプランっていったいどんな空間だろうって、いろいろ想像膨らませながらプランを楽しんでいます。 そもそものきっかけであるオーダーキッチンのご相談。 このあたりがご提案のポイントになりそうです。  

旭川の旅〜工場のみんな〜 | いろいろ

旭川の旅〜工場のみんな〜

今回の旅では、久しぶりに工場のみんなの写真を撮らせて頂きました。 7年ぐらい前に写真撮らせていただいた時は、まだまだ創業当初の古株メンバーが中心となって製作しておりましたが、この7年ぐらいでだいぶ若手が育ってきて、現在は20代のメンバーを中心に、ベテランが脇を固める形でどんどん技術継承が行なわれています。その状況を見て安心されたのか、創業当時のメンバーが少しずつ引退されていて、つい先月も一人定年で退職されました。今は北海道中を釣りしながら旅しているみたいで、なんとも栗原さん(退職された方)らしいです。 女性陣は加工が終わった製品を塗装する前に表面をなめらかにする研磨工程を中心に担当されています。研磨はとても根気のいる作業で、男性より女性の方が早くキレイに仕上げるのが得意とのこと。なんだか良く分かる気がします。 男性も女性もみんな本当に仲が良くて、休憩時間は必ずみんなでお茶菓子囲みながら談笑されています。 誰かが失敗しても、みんなで力を併せてリカバリーする。 よくできたことはみんなで褒めて、うまくいかないことはみんなでどうしたらいいか考える。 もちろん仲良しこよしは良くないけど、社長が手綱をうまく引きながら程よい緊張感を保っているとのことです。 工場の活気あふれる雰囲気は、そのまま製品のクオリティに反映されていきます。   この方が2代目工場長の菊池さん。5年ほど前に創業メンバーである初代工場長から引き継ぎされました。 作業している顔は真面目ですが、お酒の席では呑めないのに誰よりもハイテンションで、ギャップがものすごいです。 工場長をはじめ、2代目である社長と仕上げ責任者を含めた3人が、現在工場の中心を担っています。3人ともほぼ自分と同年代で、年は関係ないとはいいながらも不思議と安心感があるものです。 「北海道の屋根」といわれる大雪山系の山々。 工場のみんなと記念写真。そういえば、こうやってみんなと写真撮るのは独立してから初めてです。とってもいい思い出になりました。 みなさま本当にありがとうございました。

旭川の旅 | いろいろ

旭川の旅

今週久しぶりに一泊二日で製作工場のある旭川へ行ってきました。 今回の目的は、進行中物件の製作打合せと、去年入社した新人スタッフの研修。 いつも旭川に行く度に新しい発見があるけど、今回はいつも以上にたくさんのことを知り、たくさんの刺激をいただき、たくさんの宿題がもらえた旅でした。 一人では見えなかったものが、二人だと不思議と見えてくる。 知らず知らずのうちに、自分の視野が少しずつ狭くなってきている証拠です。 いつもの見慣れた風景が、第三者の目を通すと新しい風景に生まれ変わる。 これからのベイシスのモノづくりの方向性。 ところで、ベイシスらしさってなんだろう。 帰りの飛行機に乗る前に立ち寄った山の奥にある静かなカフェで、スタッフとのんびり話しながらとりとめもなく思いをめぐらせる。 普段なかなか過ごすことのできない、とても貴重な時間でした。 スタッフが工場のみんなをいっぱい写真撮ってくれたので、次回ご紹介させていただきますね。

はじめての那須旅行 | プライベート

はじめての那須旅行

先日家族旅行で初めての那須に行ってきました。 旅のメインは子供たちの大好きないちご狩り。 お兄ちゃんは「100個食べるんだ!」と豪語してましたが、結果はたぶん30個ぐらい。それよりもまだ1歳5ヶ月の弟が、たぶん20個ぐらいは余裕の完食。ほんと末恐ろしいです。。 2日目はおいしい牛乳求めて「南ヶ丘牧場」へ!ひつじさんと初めて戯れました。 おうまさんにもご飯あげました。 東京でも有名な「SHOZO CAFE」 今回すっかりチェックし忘れていたんですが、帰り道に偶然通りがかってお目にかかることができました。 気分るんるんでお店に入ろうとしたら、入り口に「元気な子供おことわり」の看板が。。 すっかり出鼻をくじかれ、ちょっとしょんぼりしつつせめておみやげだけ買って帰ろうと思って店内をウロウロしていたところ、スタッフのお姉さんが「今日は空いてるから大丈夫ですよ!」との素敵なお声がけをいただきまして、無事お茶することができました。 子供たちがとっても広いテラス席で思い存分駆けずり回っているのを見ながら本当にごめんなさいと心の中で謝りつつ、美味しいカフェオレとサンドウィッチをいただき、おなかもこころもほっこりした午後のひとときでした。 何気ない木製ベンチがとってもいい感じ! 那須といえばコンランデザインの「二期倶楽部」や隈研吾設計の「石の美術館」が有名ですが、今回は時間切れだったのでまた次回ということで。。

Yチェアの張り替え実演 | いろいろ

Yチェアの張り替え実演

数ある名作椅子の中でも、知名度、セールスともにずば抜けているハンスJ.ウェグナーによるCH24、通称Yチェア。 先日、リビングデザインセンターOZONEにて、Yチェアの歴史を学びながら張り替え実演が行われるセミナーに参加してきました。 Yチェアの歴史やコピー製品対策など講義も大変興味深い内容でしたが、後半に催された張り替え実演がとても面白かったので、画像で恐縮ながらダイジェストでご紹介します。 Yチェアの座面に使用されるペーパーコードの種類について紹介されている方が、セミナーの講師でYチェアを日本一早く上手に張り替えると評判の坂本茂さん。 坂本さんはYチェアの製造元であるカールハンセンに永く勤務された後、現在はフリーランスの家具デザイナー兼椅子張り職人としてご活躍されています。 では、さっそく張り始めます。 かなり強いテンションをかけて編んでいます。テンションのかけ方やペーパーコードの本数次第で耐久性が10年くらい変わるそうです。 参考までに一般的な耐用年数は10年〜15年ですが、坂本さんが張り替えると25年ぐらいは保つとのこと。 途中坂本さんの休憩中に、参加者みんなで触らせてもらいました。 坂本さんがカールハンセンに勤務時代、一度ウェグナーの自宅を訪れる機会があったそうですが、その時にカールハンセン社長から「ウェグナーの前では絶対にYチェアという名前を使うな!」と、きつく念を押されたのこと。 ウェグナー自身、CH24というネーミングをとても大切にされていたみたいです。なお、Yチェアという通称以外にも鳥の胸の叉骨(さこつ)に似ていることから、ヨーロッパでは特に「ウィッシュボーンチェア」とも呼ばれています。 コードを編み終えた後、抜け防止も兼ねたカールハンセン社のエンブレムを固定します。ちなみに、製造された年代によってエンブレムが異なるみたいで、坂本さん曰く、コピー製品かどうか見分ける一番の判断方法は、このエンブレムを見ることだそうです。 最後に、座裏に見えていたコードの結び目を全て中に隠して完成 右が使用後約2年、左が今回張り替えた使用後約25年のYチェア。 フレームに使用されているオーク材が、経年変化でとても良い味を出しています。 今回初めて知ったのですが、販売当初はSHが430mmでしたが、販売上の様々な事情で途中からSH450mmに変更になったとのこと。 Yチェアをお持ちの方で今後張り替えを検討される方は、販売店を通さず直接坂本さんに依頼することが可能とのことですので、ご興味ある方は下記のホームページをぜひご覧になってください。 坂本茂さんの椅子張り替え専用ホームページ http://www.papercord.jp

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